糖尿病とED(勃起不全)について
糖尿病は、血糖値が高い状態が続くことで全身の血管や神経にダメージを与え、ED(勃起不全)を引き起こしやすくなる病気です。特に、勃起には陰茎への十分な血流と正常な神経の働きが必要なため、糖尿病による血管や神経への障害は勃起機能にも影響を及ぼします。
実際に、当院が40~79歳の男性4,000人を対象に行った調査では、糖尿病と診断されている男性の48.6%に中等度以上のEDがみられました。血糖コントロールが不十分な状態が長く続くほど、動脈硬化や神経障害などによって勃起機能が低下する可能性があります。
このページでは、糖尿病とEDの関係や糖尿病のある男性におけるEDの割合、EDが起こる主な原因、診断・治療方法、さらにEDの悪化を防ぐための血糖管理について詳しく解説します。
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糖尿病とED

糖尿病は、血管や神経にダメージを与えやすい病気です。その影響は全身に及びますが、勃起に必要な血流や神経の働きにも影響するため、ED(勃起障害)とも深く関係します。
2025年版の「男性性機能障害診療ガイドライン」でも、糖尿病のある男性は糖尿病のない男性より10~15年早くEDを発症するとした報告が紹介されています。
糖尿病はインスリンの分泌が不足したり働きが低下して、血糖値が高い状態が続く病気です。初期は自覚症状が少ない一方で、進行すると失明や腎機能障害などの合併症につながることがあります。医療機関では、空腹時血糖値126mg/dL以上やHbA1c 6.5%以上などを診断の目安として、必要に応じて繰り返し検査で確認します。
糖尿病とEDの合併率
当院でED治療薬の処方を希望される方の中にも、糖尿病の治療中(糖尿病薬を服用中)の方は少なくありません。そこで、糖尿病とEDがどのように関わっているのかを把握するため、当院にてアンケート調査を実施しました。結果を以下にご紹介します。
集計期間 : 2021年5月7日~9日
調査方法 : インターネット集計
調査対象 : 日本全国の40~79歳の男性 合計4,000人(5歳階級ごとに500人)
リサーチ協力 ⇒ 株式会社ネオマーケティング
- EDではない:毎回、性交に十分な勃起を得ることができて維持することもできる
- 軽度ED:たいていの場合、性交に十分な勃起を得ることができて維持することもできる
- 中等度ED:時々、性交に十分な勃起を得ることができて維持することもできる
- 重度ED:毎回、性交に十分な勃起が得られない。また、維持もできない
※糖尿病予備群:「空腹時血糖値(GLU)100~125mg/dL」または「HbA1cが6.0~6.4%」
| EDでは ない |
軽度ED | 中等度 ED |
重度ED | 合計 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 糖尿病と 診断されて いる |
130 (31.3%) |
84 (20.2%) | 82 (19.7%) | 120 (28.9%) | 416 (100%) |
| 糖尿病になり かけている (糖尿病予備群※) |
172 (37.6%) |
116 (25.3%) | 91 (19.9%) | 79 (17.3%) | 458 (100%) |
| 糖尿病 ではない |
1,626 (53.4%) |
632 (20.7%) | 445 (14.6%) | 344 (11.3%) | 3,047 (100%) |
| わからない | 44 (55.7%) | 9 (11.4%) | 18 (22.8%) | 8 (10.1%) | 79 (100%) |
この調査により糖尿病の方のうち、2人に1人は中等度以上のED有病者であり、糖尿病では無い人は4人に1人ということが判明。つまり糖尿病になるとEDのリスクが2倍となるのです。
次に今回の調査での糖尿病有病者率を元に糖尿病患者数とED合併者数を算出してみます。
糖尿病とED合併の推計人数(2022年)
住民基本台帳に基づく全国の5歳階級別人口総計(令和4年人口)により糖尿病有病者数を算出
| 糖尿病と 診断されて いる |
糖尿病に なりかけて いる (糖尿病予備群※) |
糖尿病 ではない |
わからない | 糖尿病+ 糖尿病 予備群 |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 40~79歳の 男性4,000人 を対象 |
416人 (10.40%) |
458人 (11.45%) |
3,047人 (76.18%) |
79人 (1.96%) |
874人 (21.85%) |
| 人口統計より 人数を算出 |
3,409,912 | 3,754,181 | 24,975,966 | 647,555 | 7,164,094 |
| 中等度以上の ED有病者数 を算出 |
1,655,775 | 1,393,474 | 6,467,357 | 213,119 | 3,049,248 |
当院にて2022年に20~79歳男性を対象に実施した日本のED有病者数調査では中等度以上のEDで悩む男性は952万人と推定されました。この中で上記調査対象である40~79歳に絞ると中等度以上のED有病者数は837万人。糖尿病及び糖尿病予備群での中等度以上のED有病者数は305万人。つまり中等度以上のEDで悩んでいる男性(40~79歳)の2.7人に1人は糖尿病が関わっているということになります。
糖尿病男性有病者数(令和6年調査/令和7年12月公表)
厚生労働省「令和6年(2024年)国民健康・栄養調査」(令和7年(2025年)12月2日公表)では、20歳以上の男性で「糖尿病が強く疑われる者」の割合は17.7%とされています。年齢別では40代4.9%、50代15.2%、60代20.5%、70歳以上26.0%で、年齢とともに割合が高くなります。なお、「糖尿病が強く疑われる者」は男女全体で約1,100万人と推計され、平成9年の690万人から増加しています。
※当院アンケートは「糖尿病と診断されているか(自己申告)」、国民健康・栄養調査は「糖尿病が強く疑われる者(血液検査等の指標)」で定義が異なるため、数値は単純比較できません。また、当院アンケートは40~79歳、国民健康・栄養調査は20歳以上が対象です。
なぜ糖尿病の方はEDになりやすいのか?
正常な勃起のためには脳や神経、海綿体、血流などが問題なく機能する必要があります。糖尿病性EDは、下記にあげるような複数の問題が組み合わさって発症する場合が多く見られ、男性性機能障害診療ガイドライン(2025年版)でも、器質性EDの要因として「糖尿病」が挙げられています。
ガイドライン(2025年版)での「糖尿病」と器質性EDの位置づけ
男性性機能障害診療ガイドライン(2025年版)では、器質性EDの要因を「血管性」「神経原性」「ホルモン性(テストステロン低下)」「他の病態生理の混在」などに分類しています。その中で糖尿病は、複数の分類に関与しうる代表的な基礎疾患として整理されています。
- 血管性(血管障害):糖尿病で血管が傷み、動脈硬化が進むと、陰茎へ流れる血液が減ります。結果として、十分に硬くならない・途中で萎えるといった症状が起こりやすくなります。
- 神経原性(末梢神経障害):糖尿病では末梢神経(自律神経を含む)の障害が起こりやすく、性的刺激の伝達や勃起反応が弱くなることがあります。
- ホルモン性(テストステロン低下):糖尿病やメタボリックシンドロームと関連してテストステロンが低下する場合があり、性欲低下や勃起機能低下に影響することがあります。
- 病態の混在(合併症・併存疾患):糖尿病のある方で、さらに高血圧を合併したり、糖尿病性腎症や神経障害(末梢神経障害)が進むと、血流・神経伝達・ホルモンの影響が重なり、EDが悪化しやすくなります。
このように糖尿病は、血管・神経・ホルモンの要因が重なりやすいためEDを引き起こしやすく、悪化もしやすい傾向があります。放置せず、ED治療と並行して、血糖管理など糖尿病の治療はしっかりと行いましょう。
神経障害
勃起は、脳で感じた性的刺激が陰茎に伝わることによって起こりますが、糖尿病によってその神経回路に障害が生じやすくなります。
海綿体の機能不全
「平滑筋の弛緩」も勃起に必要不可欠です。しかし糖尿病により、海綿体動脈などの内皮細胞において「内皮型一酸化窒素合成酵素」(eNOS)の活性が低下することで、弛緩が起こりにくくなります。
動脈硬化
全身の血管に動脈硬化があらわれるのは、糖尿病の典型的な症状です。とくに内腸骨動脈から陰茎動脈にかけて硬化が生じると、勃起機能の大幅な低下につながります。
陰茎へ血液を送る動脈は体の中でも細く、動脈硬化による血流低下の影響を受けやすい血管です。そのため、EDは全身の動脈硬化が進んでいるサインとして現れることがあります。
上記のような、身体的な原因から生じるEDを「器質的ED」と呼びます。他にも、糖尿病で生じた抑うつ傾向による「心因性ED」や、糖尿病薬や降圧剤などによる「薬剤性ED」もあり、他の病気と比較してもEDを誘発する因子が多いといえるでしょう。

糖尿病性EDの診断方法
糖尿病性EDかどうかは、血糖値が管理出来ているかの指標となるヘモグロビン A1c(HbA1c)の数値や糖尿病になってからの期間などから動脈硬化の進行度合いを推定し判断します。しかし糖尿病とEDの合併率が非常に高いことが分かっていますので、中折れや十分硬くならないなど自覚症状がある場合には、糖尿病とEDが併発していると考えるのが自然です。
糖尿病性EDの治療法とは?
糖尿病をお持ちの方でも、当院では余計な検査は行わず、ヘモグロビン A1c(HbA1c)値やその他の疾病の有無の確認と普段服用されている薬のチェックをさせて頂き、服用に問題がないようでしたら、ED治療薬をお試し頂き、その効果を判定しています。糖尿病の方の場合でも、バイアグラなどの PDE5 阻害薬の併用は、高い確率で大きな改善が期待でき、豊富な治療実績があるためです。
ご来院の際には、血液検査の結果やお薬手帳をお持ち頂くと、スムーズに確認が出来ます。また郵送での処方も可能です。
※糖尿病のある方では、ED治療薬(PDE5阻害薬)の効き方が弱い場合もあるため、医師が状態に応じて薬剤の選択や用量を調整します。
糖尿病性EDを悪化させないために!
糖尿病性EDを進行させないためには、糖尿病自体を十分に管理し、食生活や運動など生活習慣の見直しや薬での治療をしっかりと継続することが大切です。HbA1c(ヘモグロビンA1c)は合併症予防の観点から、7.0%未満を目標に維持していくことが重要とされています。血糖値が高い状態が続くと、神経や血管にダメージを与え、EDを進行させてしまうためです。
また糖尿病と合併して、高血圧や高脂血症、うつ病などがある場合には、その治療を十分に行っていくことも大切です。
糖尿病とEDの関連ページ
糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病があり、進行すると神経や腎臓、目などに合併症が起こることがあります。糖尿病の種類や代表的な合併症とED(勃起不全)との関係について、詳しく解説しています。
著者情報
浜松町第一クリニック院長。1991年に日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、東戸塚記念病院外科での勤務を経て、2004年10月に浜松町第一クリニックを開院しました。ED治療薬・AGA治療薬の処方を行う男性専門クリニックとして、21年以上にわたり診療を行い、全医院合わせて延べ360万人以上の治療実績があります。若年層の心因性EDから、生活習慣病や加齢に関連するED、AGA治療薬の継続使用に関する相談まで、幅広い年代の患者様の悩みに向き合っています。
略歴
- 1966年 生まれ
- 1991年 日本医科大学卒業
- 1991年 日本医科大学付属病院
- 1993~2002年 東戸塚記念病院 外科
- 2004年10月 浜松町第一クリニック開院
-
All About「ED・勃起不全」ガイド担当
⇒【All About|竹越 昭彦 プロフィール】
- 日本性機能学会 会員
- 日本化学療法学会 会員
- 日本形成外科学会 会員
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選ばれる理由
浜松町第一クリニックは、2004年の開院以来、男性専門クリニックとしてED治療薬・AGA治療薬の処方を行ってきました。当院では、医師の問診により健康状態や服用中のお薬を確認したうえで、厚生労働省に承認された国内正規のED治療薬のみを院内で処方しており、国内未承認薬や海外製の未承認薬は一切取り扱っていません。診察は問診のみで、ズボンを脱ぐような診察はありません。来院は予約不要で、初診料・再診料は無料です。ご来院が難しい方には、初診からご利用いただけるオンライン診療にも対応しており、電話問診のうえご自宅や職場などへ郵送のほか、郵便局留で受取もできます。
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バイアグラは、服用後30~40分程度で効果を発揮し、4~5時間程度持続するED治療薬です。知名度が高く、短時間でしっかり効かせたい方に選ばれています。
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レビトラは、服用後15~30分程度で効果が出始め、5~10時間程度の効果持続が期待できるED治療薬です。先発品は販売中止となっていますので、ジェネリック医薬品をご利用ください。
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シアリスは、服用後1~3時間程度で効果が出始め、30~36時間程度持続するED治療薬です。服用タイミングにゆとりを持ちやすいのが特徴です。
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シルデナフィル錠は、バイアグラと同じ有効成分を含むジェネリック医薬品です。厚労省に承認された国内正規の25mg、50mg製剤を処方しております。
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バルデナフィル錠は、レビトラと同じ有効成分を含むジェネリック医薬品です。厚労省に承認された国内正規の10mg、20mg製剤を処方しております。
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タダラフィル錠は、シアリスと同じ有効成分を含むジェネリック医薬品です。厚労省に承認された国内正規の10mg、20mg製剤を処方しております。
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