心臓病とED(勃起不全)について
ED(勃起不全)のうち、血管性のEDは、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患と同様に、動脈硬化や血流の低下が深く関係しています。特に陰茎動脈は心臓の冠動脈よりも細いため、動脈硬化の影響を受けやすく、心臓の症状に先行してEDが現れることがあります。
当院の調査では、狭心症や心筋梗塞と診断されたことがある男性は、診断歴がない男性に比べて、中等度以上のEDの割合が約2倍でした。こうしたことから、EDは将来の心血管疾患のリスクを考えるうえで、重要なサインの1つとされています。
また、現在心臓病の治療を受けている場合には注意が必要です。狭心症などの治療に用いられるニトログリセリンなどの硝酸剤・NO供与剤は、ED治療薬と併用できません。一方、心臓病の治療歴がある方でも、状態によってはED治療薬を使用できる場合があります。服用の可否については当院医師にもご相談いただけますが、服用後に胸痛などの発作が起きた場合の対処方法については、あらかじめ心臓病の主治医にも確認しておくことが重要です。
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心臓病とは

心臓病にもさまざまな疾患がありますが、主にEDとの関連性が高いのは、狭心症や心筋梗塞などの「虚血性心疾患」です。「虚血性心疾患」の総患者数は、令和5年の厚生労働省「患者調査」で147万1,000人と推計されています。
参照元 ⇒ 令和5年患者調査|厚生労働省
狭心症や心筋梗塞は、何らかの原因によって心臓に酸素を送り込んでいる冠状動脈がふさがれ、心筋が血液不足になることで起こる病気です。狭心症では一時的に心筋への血流が不足しますが、心筋梗塞では冠動脈の血流が著しく低下または途絶します。放置しておくと細胞が壊死し、そのまま突然死につながるおそれがあるため、発作が起きた場合は一刻も早い処置が必要です。
冠状動脈がふさがれる原因としては、動脈硬化によって内腔が狭くなることが大きな原因の1つです。
虚血性心疾患とEDの関係

虚血性心疾患を引き起こす前段階として、「冠状動脈狭窄」があります。心臓の周りを囲むように存在する冠状動脈が、アテロームやプラーク(脂肪や細胞の死骸などでできた付着物)などによって狭くなり、血液の流れが悪くなった状態です。これが進行すると、心臓に十分な血液と酸素が運ばれなくなり、虚血状態となって狭心症や心筋梗塞などにつながります。
心筋梗塞・狭心症とEDは同じメカニズム

血管性の器質性EDと虚血性心疾患は、障害が生じる血管の部位は異なるものの、いずれも動脈硬化や血流の障害によって発症します。心臓の冠状動脈で血管の詰まりが起これば、心筋梗塞・狭心症に、内頚動脈で血栓ができると脳梗塞に繋がり、陰茎動脈につながる血管で詰まりが起こればED【勃起不全】となるわけです。
血管の詰まりやすさは、動脈の太さが1つのポイントとなります。動脈硬化は全身の血管に影響しますが、同程度の動脈硬化でも、細い動脈ほど血流の悪化が現れやすいと考えられています。動脈の太さは場所ごとに異なり、たとえば脳周辺では直径5~7ミリメートル、心臓周辺では3~4ミリメートルありますが、陰茎動脈では1~2ミリほどしかありません。つまり陰茎動脈は非常に細いため、動脈硬化の影響を真っ先に受けやすいといえます。
また、他の動脈は拡張したとしても15パーセント程度なのですが、陰茎動脈は勃起時になると80パーセントも拡張します。これも障害が発現しやすい理由の1つです。さらに、他の部位の動脈では血流の低下が起こっても、他の血管を介して代わりに血液を各臓器に流してくれるのですが、陰茎動脈にはその代替となる十分な回路がありません。
そのため、加齢による軽度の動脈硬化によって、早い段階で症状として現れやすいのがEDといえます。
狭心症・心筋梗塞の診断歴の有無とEDの関係
前述の通り陰茎動脈が動脈硬化の影響を真っ先に受けやすいことから、狭心症・心筋梗塞の診断歴がある人はED合併率が高くなることは容易に想像できます。では、どの程度高くなるのかを調査すべく以下の通りアンケート調査を実施しました。結果、診断歴がある場合は無い場合に比べて中等度ED以上が約2倍(ある:52%、ない:28.6%)であることが判明しました。
集計期間 : 2021年5月7日~9日
調査方法 : インターネット集計
調査対象 : 日本全国の40~79歳の男性 合計4,000人(5歳階級ごとに500人)
リサーチ協力 ⇒ 株式会社ネオマーケティング
- EDではない:毎回、性交に十分な勃起を得ることができて維持することもできる
- 軽度ED:たいていの場合、性交に十分な勃起を得ることができて維持することもできる
- 中等度ED:時々、性交に十分な勃起を得ることができて維持することもできる
- 重度ED:毎回、性交に十分な勃起が得られない。また、維持もできない
| ED ではない |
軽度ED | 中等度ED | 重度ED | 合計 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 狭心症・ 心筋梗塞と 診断された ことがある |
51 (28.5%) | 35 (19.6%) | 35 (19.6%) | 58 (32.4%) | 179 (100%) |
| 診断された ことは無い |
1,921 (50.3%) | 806 (21.1%) | 601 (15.7%) | 493 (12.9%) | 3,821 (100%) |
ED症状が出たら、人間ドックへ
前述の通り、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患が起こるよりも先にEDを発症するケースが多く見られます。心臓のほかにも、今やEDは全身疾患の予兆として捉えられることが増えたため、ED症状が出たら、たとえ他の症状がなくとも、一度健康診断や人間ドックを受けることが望まれます。
またEDのリスクファクターである、高血圧や肥満、高齢、喫煙、糖尿病などは、そのまま虚血性心疾患を誘発する因子でもあることを理解する必要があります。
ED治療薬と硝酸剤・NO供与剤について
狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患では、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、ニコランジルなどの「硝酸剤」や、一酸化窒素(NO)供与剤が使われることがあります。これらの薬は、バイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED治療薬(PDE5阻害薬)と併用すると、血圧が過度に低下するおそれがあるため、併用してはいけません。硝酸剤・NO供与剤を使用中の方は、ED治療薬を自己判断で服用しないでください。
また、現在硝酸剤の処方を受けていない場合でも、狭心症や心筋梗塞を起こしたことがある方で注意を要するのは、ED治療薬を服用した後に心臓発作が起きた場合の対処です。性行為中に胸痛や強い息苦しさなどの症状が出た場合は、「ED治療薬をいつ服用したか」を必ず救急隊や医療機関受診時に伝えてください。別の治療方法が選択される可能性があるためです。
また重要なのは、事前に心臓病の主治医にED治療薬を服用してよいか確認し、服用可能であれば、発作時の対処方法を必ずよく確認し、性行為のパートナーとそのことを共有しておくことが重要となります。発作時には、言葉を発することができなくなるためです。ED治療薬そのものが直ちに心臓発作の原因になるわけではありませんが、服用できるかどうかについては、心血管系の十分な確認が重要となります。
同じ心臓病では、不整脈の治療に使われる「アミオダロン塩酸塩」などの薬も、ED治療薬のシルデナフィル、バルデナフィルとの併用が禁止されており、現行の添付文書では、タダラフィルはアミオダロンとの併用禁忌の記載はありませんが、服用可能か医師の確認が必須となります。最近ではジェネリック医薬品が次々と販売されて、薬剤名が成分名となっていますので、注意が必要です。必ず主治医に確認しましょう。
※狭心症発作や心筋梗塞を起こしたことがある方は、治療を行っている主治医又は当院医師に確認してください。
なお、処方の可否に付きましては、お電話でもご質問をお受けしております。気になることがございましたら、一度お電話にてお問い合わせください。
浜松町第一クリニック 代表電話番号:0120-23-7722(フリーダイヤル)
【受付時間】平日:10時~20時 土曜:10時~18時 日曜・祝日:10時~16時
性行為と心臓病
性行為そのものは運動ですから、心臓に負荷をかけ、虚血性心疾患を誘発することもあります。
性行為は早足で3階まで階段を登るのと同程度の運動負荷とされており、この程度の運動で極度の息切れや動悸がある場合には、性行為もリスクがあるとみなされます。

ただし一部のハイリスク群を除き、信頼関係のあるパートナーと落ち着いた環境でおこなう限りは、性行為によって発作を起こす確率はそれほど高くありません。一方、不倫などの婚外性交では、心拍数が上昇しやすいことから、発作のリスクが高まるとされています。
心疾患をもつ人は、通常とは異なる性行為には気をつける必要があるでしょう。
またバイアグラの発売後、突然の心疾患で性交中に亡くなる、いわゆる「腹上死」が増えたとして、ED治療薬に対する誤ったイメージが広まったことがありますが、腹上死の原因の多くは心筋梗塞などの心血管疾患であり、基礎となる心血管疾患やそのリスク因子が関係していると考えられます。ED治療薬の使用によって心筋梗塞や心血管死のリスクが高まることは示されていません。
バイアグラをはじめとするED治療薬を服用している・いないに関わらず、心臓病がある方や極度の動脈硬化がある場合には、飲酒・性交時の相手や環境・興奮度合・運動の程度など複合的な要因によって心筋梗塞や狭心症発作が起こることがあります。薬で性機能が改善しても、無理をしすぎず、パートナーと穏やかに行為を楽しむことが大切といえるでしょう。
著者情報
浜松町第一クリニック院長。1991年に日本医科大学を卒業後、日本医科大学付属病院、東戸塚記念病院外科での勤務を経て、2004年10月に浜松町第一クリニックを開院しました。ED治療薬・AGA治療薬の処方を行う男性専門クリニックとして、21年以上にわたり診療を行い、全医院合わせて延べ360万人以上の治療実績があります。若年層の心因性EDから、生活習慣病や加齢に関連するED、AGA治療薬の継続使用に関する相談まで、幅広い年代の患者様の悩みに向き合っています。
略歴
- 1966年 生まれ
- 1991年 日本医科大学卒業
- 1991年 日本医科大学付属病院
- 1993~2002年 東戸塚記念病院 外科
- 2004年10月 浜松町第一クリニック開院
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All About「ED・勃起不全」ガイド担当
⇒【All About|竹越 昭彦 プロフィール】
- 日本性機能学会 会員
- 日本化学療法学会 会員
- 日本形成外科学会 会員
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選ばれる理由
浜松町第一クリニックは、2004年の開院以来、男性専門クリニックとしてED治療薬・AGA治療薬の処方を行ってきました。当院では、医師の問診により健康状態や服用中のお薬を確認したうえで、厚生労働省に承認された国内正規のED治療薬のみを院内で処方しており、国内未承認薬や海外製の未承認薬は一切取り扱っていません。診察は問診のみで、ズボンを脱ぐような診察はありません。来院は予約不要で、初診料・再診料は無料です。ご来院が難しい方には、初診からご利用いただけるオンライン診療にも対応しており、電話問診のうえご自宅や職場などへ郵送のほか、郵便局留で受取もできます。
予約不要
その場で受取
オンライン診療
のみで安心
のみ処方
再診料無料
年末年始除く
アクセス良好
決済方法
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バイアグラは、服用後30~40分程度で効果を発揮し、4~5時間程度持続するED治療薬です。知名度が高く、短時間でしっかり効かせたい方に選ばれています。
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レビトラは、服用後15~30分程度で効果が出始め、5~10時間程度の効果持続が期待できるED治療薬です。先発品は販売中止となっていますので、ジェネリック医薬品をご利用ください。
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シアリスは、服用後1~3時間程度で効果が出始め、30~36時間程度持続するED治療薬です。服用タイミングにゆとりを持ちやすいのが特徴です。
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シルデナフィル錠は、バイアグラと同じ有効成分を含むジェネリック医薬品です。厚労省に承認された国内正規の25mg、50mg製剤を処方しております。
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バルデナフィル錠は、レビトラと同じ有効成分を含むジェネリック医薬品です。厚労省に承認された国内正規の10mg、20mg製剤を処方しております。
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タダラフィル錠は、シアリスと同じ有効成分を含むジェネリック医薬品です。厚労省に承認された国内正規の10mg、20mg製剤を処方しております。
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