統合失調症とED
統合失調症は妄想や幻覚などの「陽性症状」と、感情の乏しさや意欲の低下といった「陰性症状」を特徴とする病気で、診断には症状の観察が中心となり、主な治療は抗精神病薬による薬物療法です。
抗精神病薬は第一世代から副作用の少ない第二世代へと進化しており、ドパミンの働きを抑えることで症状を改善しますが、薬の中断が再発に繋がるため継続治療が重要とされています。
抗精神病薬の副作用である高プロラクチン血症が性機能障害(ED)を引き起こすことがあり、薬の変更や減量が難しい場合には、ED治療薬の併用が有効な対処法となる場合があります。
統合失調症とは?
統合失調症は、かつて「精神分裂病」と呼ばれていた精神疾患の一種です。病名に対する偏見を払拭するため、2002年に現在の呼称へと変更されました。主に思春期から青年期にかけて発症することが多く、思考、感情、意欲のバランスが崩れ、日常生活に支障をきたすことが特徴です。
主な症状は、妄想や幻覚(陽性症状)と、感情の平板化や意欲欠如(陰性症状)に大別されます。治療の基本は、抗精神病薬を用いた薬物療法となります。
統合失調症の原因 : 脳内神経伝達物質の異常
脳の器質的な変化については諸説ありますが、最も有力な説の一つに「ドパミン仮説」があります。これは、脳内の神経伝達物質であるドパミンが過剰に働いたり、逆に不足したりすることで、脳の情報処理が混乱するという考え方です。現時点では風邪のウイルスのように特定の原因を断定することはできませんが、脳内の情報伝達システムに「不具合」が生じていることは間違いありません。
特徴的な症状と診断基準
ブロイラーの基本症状(4つのA)
スイスの精神科医ブロイラーは、統合失調症の根幹をなす症状として以下を挙げました。
連合弛緩(れんごうしかん)
思考の論理性が失われ、話の脈絡がバラバラになる状態。重度になると支離滅裂な会話となります。

感情障害(感情鈍麻)
外界の刺激に対して喜怒哀楽の反応が乏しくなり、表情や声のトーンが変化しなくなる状態です。

自閉(じへい)
現実の世界から遠ざかり、自分の殻や空想の世界に閉じこもって周囲との交流を断つ状態です。

両価性(りょうかせい)
同一の対象に対して、「好き」と「嫌い」といった相反する感情を同時に抱き、整理できない状態です。

シュナイダーの一級症状
診断において重要視される「体験」的な症状です。自分と外部の境界線が曖昧になる現象が多く見られます。
- 考想化声(こうそうかせい) : 自分の考えが声になって聞こえてくる。
- 思考伝播(しこうでんぱ) : 自分の考えが周囲に筒抜けになっていると感じる。
- 作為体験(さくいたいけん) : 自分の意志に反して、何者かに操られている(させられている)と感じる。
最新の薬物療法と抗精神病薬
かつてのような非人道的な治療の時代を経て、1952年のクロルプロマジンの登場により、統合失調症の治療は薬物療法へと劇的にシフトしました。現在は「副作用の少なさ」を重視した第二世代抗精神病薬(非定型抗精神病薬)が主流です。
薬剤の使い分け :
- 第一世代薬 : ドパミンを強力に遮断しますが、手の震えなどの副作用が出やすい。
- 第二世代薬 : ドパミンだけでなくセロトニン等にも作用し、陰性症状の改善にも有効。リスペリドン、オランザピン、アリピプラゾール、ルラシドン(ラツーダ)などが代表的です。
統合失調症とEDの関係 : 高プロラクチン血症
統合失調症そのものによる意欲減退も要因となりますが、特に注目すべきは治療薬による「薬剤性ED」です。多くの抗精神病薬が持つ「ドパミン遮断作用」は、間接的にホルモンバランスを乱し、副作用として「高プロラクチン血症」を引き起こすことがあります。
プロラクチン値が上昇すると、男性では性欲低下、勃起障害(ED)、乳汁漏出などの症状が現れます。しかし、精神症状を安定させている薬を自己判断で減薬・中断することは、再燃のリスクが極めて高く危険です。
治療の選択肢 : ED治療薬(バイアグラ・レビトラ・シアリス等)と抗精神病薬の飲み合わせは、原則として問題ありません。精神疾患の治療を継続しながらQOL(生活の質)を維持するために、対症療法としてED治療薬を併用することは、医学的にも非常に有効な手段です。
略歴
- 1966年生まれ
- 1991年 : 日本医科大学卒業
- 1991年 : 日本医科大学付属病院
- 1993~2002年 : 東戸塚記念病院 外科
- 2004年10月 : 浜松町第一クリニック開院
- AllAbout「ED・勃起不全」ガイド担当
- 日本化学療法学会員
- 日本形成外科学会員
- 日本性機能学会員 外科
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浜松町第一クリニックは、2004年の開院以来、男性専門クリニックとしてED治療薬・AGA治療薬の処方を行ってきました。当院では、医師の問診により健康状態や服用中のお薬を確認したうえで、厚生労働省に承認された国内正規のED治療薬のみを院内で処方しており、国内未承認薬や海外製の未承認薬は一切取り扱っていません。診察は問診のみで、ズボンを脱ぐような診察はありません。来院は予約不要で、初診料・再診料は無料です。ご来院が難しい方には、初診からご利用いただけるオンライン診療にも対応しており、電話問診のうえご自宅や職場などへ郵送のほか、郵便局留で受取もできます。
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