未承認薬「ビリトラ(VILITRA)」について
ビリトラはレビトラの主成分と同じバルデナフィルを含むインド製のED治療薬で、日本では正規のジェネリック医薬品とは認められておらず、医療機関でも取り扱っていない非正規品とされています。
ビリトラを入手する方法は個人輸入に限られますが、厚労省は個人輸入は本来、外国での治療継続など特別な事情に限られるべきと警告しており、偽造薬のリスクや副作用発生時に公的な救済制度の対象外になることから、安全性に大きな懸念があります。
ED治療薬の偽造品は日本国内でも多く流通しており、特にビリトラのような海外製のコピー薬は偽物の可能性が高いため、効果がないどころか健康被害を受ける危険性もあり、正規の医療機関での処方を受けることが強く推奨されています。
ビリトラとは
レビトラの物質特許が満了日を迎えるかなり前からビリトラは発売されていました。よって、インド以外の国では正式にはレビトラのジェネリック医薬品とは認められていません。日本国内ではインド製コピー版レビトラという位置付けです。当院は、このような非正規品は取扱いがございません。
ビリトラ(Vilitra)は、レビトラの主成分であるバルデナフィルを有効成分とするED治療薬です。そのため水に溶けやすい性質を持っているので即効性があることと、バルデナフィル20mg含有しているのにもかかわらず錠剤がかなり小さい(以下の製品画像でレビトラ20mgとの比較写真参照)のが特徴です。製造しているのはインドのグジャラート州(Gujarat)ヴァドーダラー(Vadodara)に本社がある製薬会社センチュリオン・ラボラトリーズ社(Centurion Laboratories.)で、主に消毒薬軟膏、鎮痛薬および抗炎症薬、抗うつ薬、抗菌薬および抗生物質、心臓血管薬、制酸薬、勃起不全および早漏症薬を取り扱っていて東アジア・東南アジア・中東・東ヨーロッパを中心に世界中に輸出をしています。会社規模はインド国内での製薬会社売上ランキングで24位以内にも登場したことがないので、さほど大きくはない企業でしょう。ビリトラの剤形はレビトラと同じく水で服用するタブレット製剤で規格はバルデナフィルを20mg含有する「vilitra 20」と40mg含有の「vilitra 40」があります。他にも「super vilitra」といって早漏改善薬であるプリリジーの有効成分と同じダポキセチン60mgとレビトラの有効成分であるバルデナフィル20mg含有のED・早漏の同時改善薬も製造販売しています。センチュリオン社は他にもシアリスと同じ有効成分であるタダラフィル20mg含有のビダリスタ(Vidalista20)や早漏改善の有効成分のダポキセチン60mg含有のブリリジー(Vriligy60)やダポキシー(Dapoxy60)なども製造しています。
このビリトラを日本国内で入手するには個人輸入代行業者の通販サイトを利用するしか方法がありません。個人輸入で入手するED治療薬の中には偽物が多く、年々その数は増えています。そもそも厚労省が一般の人でも国内では医師の処方が必要な医薬品を個人輸入することを許している理由は「安く海外の医薬品を入手してもらうため」では無く「外国で受けた薬物治療を継続する必要がある場合や、海外からの旅行者が常備薬として携行する場合などへの配慮によるもの」です。
実際に健康被害も年々数多く報告されているため、厚労省も個人輸入に対する注意喚起を積極的に行っています。
個人輸入した薬の場合は、重大な副作用等により健康被害が生じた時に治療費の一部を救済してくれる医薬品副作用被害救済制度は適用外です。何があっても自己責任となってしまうような薬であり、不衛生な場所で製造され体に害を及ぼすような偽物である可能性があるので個人輸入で手に入れるのは危険なのです。
以下のビリトラ及びスーパービリトラの画像は、インターネットにて、それらしいものを販売している個人輸入代行業者の通販サイトを適当に探して入手しただけなので本物なのか偽物なのかは判断できかねますことをご了承ください。
ビリトラ20(vilitra 20)製品画像




スーパービリトラ(super vilitra)製品画像



商品名:ビリトラ20(vilitra20)製造元:センチュリオン・ラボラトリーズ社(Centurion Laboratories.)主成分:バルデナフィル(Vardenafil)※規格は20mg・40mg剤 形:経口投与のフィルムコーティング剤効 果:レビトラ20mgとほぼ同じとされている
ビリトラの注意点
ビリトラは一緒に飲むと命に関わる危険なお薬があり、また健康状態によっては服用してはいけない人がいます。これらの注意点はバイエル社が製造販売するレビトラ錠と同じですので以下をご参照下さい
ビリトラの危険性
ビリトラを日本国内で入手するには、正規ルートそのものが存在しないため一般消費者はもちろんのこと医療従事者でも偽物が多く混ざる個人輸入を利用するしか方法がありません。特に日本は、不正医薬品販売に狙われやすく米国に次いで第2位の標的になっているくらいです。その中でもED治療薬は特に偽物の混入率が高いのでED治療薬の海外製ジェネリックの服用は危険です。
ここ最近では個人輸入で仕入れた海外製のレビトラジェネリックを処方するクリニックもあるので、そのようなクリニックには近づかないのが一番です。その医院で処方された海外製のレビトラジェネリックを服用しても全く効果が無い、または体調が悪くなり吐き気や嘔吐をしたという相談も当院にきているくらいですから注意して下さい。まだ国内に存在しないレビトラやシアリスのジェネリックを処方している時点で、個人輸入で入手しているのは間違いありません。正規品のED薬を処方してくれる病院の選び方は下記のリンク先のページを参考にして下さい。
【参考サイト】
◆厚生労働省HP【医薬品等を海外から購入しようとされる方へ】
◆個人輸入やインターネット購入による健康被害 | あやしいヤクブツ連絡ネット