性行為(週1~2回)は唾液中の免疫グロブリンA(IgA)を高め、風邪などの感染症への抵抗力を強化することが、米ウィルクス大学の研究(大学院生112人対象)で明らかになっています。なお、頻度が多すぎても効果は頭打ちになる傾向があります。
射精によって前立腺の血流が促進されることで、オーストラリアの調査では週5回以上射精する若年男性(20代)は前立腺がんのリスクが約1/3に低下することが示されました。このメカニズムは前立腺の炎症予防につながります。
性行為の頻度と心臓病のリスクには関連があり、アメリカとイギリスで行われた追跡調査では、月1回未満の性行為に対し週2~3回ペースの性行為は心疾患の発症リスクを約30~50%低減させるという結果が出ています。これも血流改善による予防効果が背景にあります。
SEXをすると免疫力が上がり、風邪をひきづらくなる――。そんな驚くべき効果が、さまざまな調査から明らかになってきています。

たとえば、アメリカのウィルクス大学で行われた、大学院生112人を対象にした調査でも「SEXで免疫力が上がる」という結果が出ています。ここでは、1週間に行ったSEXの回数で被験者をグループ分けし、それぞれの唾液サンプルを回収・分析しました。「0回」「1回未満/週」「1~2回/週」「「3回以上/週」という4つのグループです。
その結果、週に1~2回以上のグループの免疫物質(免疫グロブリンA)が断トツに多いことがわかったのです。免疫グロブリンA(IgA)とは、風邪などの感染症予防の観点で非常に重要な免疫物質。乳児は風邪をひきづらいと言われますが、これも母乳に含まれるグロブリンAのおかげだとされています。
なお、週に3回以上のグループより、1~2回のグループの結果がよかったことを考えると、やはり何事もやりすぎは禁物だということでしょう。
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SEXによる健康メリットはこれだけではありません。男性にとって怖い病気である「前立腺がん」も、SEXによってそのリスクが軽減することがわかっています。
これは、SEX時の射精によって前立腺が収縮を繰り返し、血流が促されるためです。射精しない日が長く続くと、血行が滞り、前立腺の炎症リスクが高まります。これが、前立腺がんや前立腺肥大症につながるわけです。
オーストラリアでは、これを立証するアンケート結果が出ています。前立腺がん患者と健康な成人男性それぞれに、性生活に関するアンケートを行ったところ、20~50代の男性については射精回数が増えるほど前立腺がんが減少することが明らかになりました。特に、週5回以上の射精をしている20代の男性は、それ以外の20代男性に比べて前立腺がんリスクが約3分の1にまで低下することがわかったのです。
「前立腺がん」と言われても実感がわかない人も多いかもしれませんが、近年、日本でも前立腺がんになる男性が非常に増えてきています。国立がん研究センターが発表したがん罹患数予測(2019年)では、大腸がん、胃がん、肺がんに続き、男性のがんで第4位となるほどです。ちなみに第5位は肝臓がんですが、前立腺がんの罹患数予測は肝臓がんの3倍以上にのぼります。
前立腺がんの予防という観点では、射精自体に効果がありますので、オナニーも含めて日々の性生活を大切にしてきたいところです。
さらにSEXの効能は「心臓」にまで及びます。
2010年、これまで心臓系の病気にかかったことのない男性(平均年齢は50代)を対象に、SEX頻度を16年間にわたって追跡調査する試みがアメリカで行われました。その結果、「週2~3回」の頻度でSEXを行う男性よりも「月に1回以上」という低頻度の男性の方が、心臓病発症リスクが5割近くも高くなることが判明したのです。
また、イギリスでも同様に1000名近くの男性をターゲットに調査が行われましたが、ここでも「週に2回以上」SEXを行う男性よりも「月に1回未満」の男性の方が、心臓病発症リスクが高くなることがわかりました。なお、同調査ではSEXと脳梗塞の関連性は認められなかったといいます。
EDが動脈硬化の初期症状であり、SEXで血流を促すことがED改善につながることはこれまでのコラムで述べてきた通りです。同じく動脈硬化が原因となる心臓疾患についても、SEX時の射精や勃起によって体内のほかの血管に良い作用がもたらされ、予防につながる可能性は十分に考えられるでしょう。
