ヴィアトリス製薬のプロペシアジェネリック「VTRS」(ファイザー)
フィナステリド錠1mg「VTRS」は、かつてファイザーから販売されていたAGA治療薬のジェネリックで、現在はヴィアトリス製薬が販売を引き継いでおり、先発薬プロペシアと同等の効果が認められた正式な後発医薬品です。
この薬はユニバーサルデザインを意識した「つたわるフォント」や規格を識別しやすくするマーク、PTPシートに薬剤情報を明記する工夫など、安全性や使いやすさに配慮された設計がなされており、偽造防止のマイクロ文字印刷も施されています。
使用期限は包装箱のみに記載されており、PTPシートには表示がないため処方時に確認が必要です。また、メーカーからの出荷は古い在庫から行われるため、実際に手元に届く薬の使用期限は1~2年程度と見込んでおくのが現実的です。
ヴィアトリス製薬のプロペシアジェネリックとは

ファイザー株式会社のプロペシアのジェネリック(後発医薬品)は2015年2月19日に男性型脱毛症(AGA)治療薬として『フィナステリド錠0.2mg/1mg「ファイザー」』の商品名にて厚労省から製造販売承認を取得し2015年4月6日に発売開始されました。
その後2021年9月にファイザーからヴィアトリス製薬に販売移管され名称も『フィナステリド錠0.2mg/1mg「VTRS」』に変更となっています。
先発品であるプロペシアと同じで水で服用するお薬で、色や形もプロペシアと同じくベージュで丸型ですので、見た目も限りなくプロペシアに近い剤形です。ヴィアトリス製薬に移管後も錠剤の表にアルファベットで「pfizer」、裏面には「SU 1」(フィナステリド1mg含有)又は、「SU 0.2」(フィナステリド0.2mg含有)と刻印が入っています。詳しくは下の画像をご覧ください。包装の規格は「0.2mg」はPTPシートの28錠入りのみ、「1mg」はPTPシートが28錠、140錠入りの2種類、90錠入りはボトルにバラで入っています。
尚、2022年12月現在、既にPTP140錠包装は『フィナステリド錠0.2mg/1mg「VTRS」』が流通しており、90錠ボトルもメーカー在庫が無くなり次第、順次『フィナステリド錠0.2mg/1mg「VTRS」』に変更になるものと思われます。
処方価格について
当院では、以下の価格にてフィナステリド錠1mg「VTRS」の処方を行っております。28錠を1セットとして1セットから処方可能です。また、初診料及び再診料は無料ですのでかかる費用はお薬代金のみとなります。
| フィナステリド錠 | 処方単位 | 価格(税込) | |
|---|---|---|---|
| 診察料 | – | 無料 | |
| 【後発品:プロペシアジェネリック】 | |||
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フィナステリド錠1mg「VTRS」※5セット以上は1セット(28錠)3,700円※10セット以上は1セット(28錠)3,400円※2箱以上は1箱(90錠)11,700円※3箱以上は1箱(90錠)10,700円 | 28錠 | 4,000円 |
| 140錠 | 18,500円 | ||
| 280錠 | 34,000円 | ||
| 90錠ボトル | 12,700円 | ||
| 90錠×2箱 | 23,400円 | ||
| 90錠×3箱 | 32,100円 | ||
製剤画像と添付文書






| 添付文書医療関係者用2024年7月 | インタビューフォーム医療関係者用2024年8月 | くすりのしおり医療関係者用 |
|---|---|---|
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外部リンク |
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フィナステリド錠1mg「VTRS」の特徴
先発品のプロペシアとほとんど変わりはありませんが、ファイザー独自の取り組みとして、あえて特徴をあげるとすると以下の特性があります。
(1) 90錠も入っているのにボトルがコンパクト
140錠のPTPシートの包装に関しては、先発品とはさほど変わらないものの、フィナステリド錠1mg「VTRS」が90錠も入っているのにボトルの大きさが非常にコンパクトであるため保管場所に場所を取らないことからボトル入りに利便性を感じている人達からは支持されています。※0.2mgはボトル入りは発売されていません。以下の画像は東和薬品のフィナステリド錠1mg「トーワ」30錠入りボトルのとの比較写真です。これを見るとボトルの大きさは90錠入ったファイザーの方が若干小さく見えるほどコンパクトであることがおわかりいただけるかと思います。

(2) 間違って投与や飲み間違いを防ぐために読みやすさを追求したフォントが使用されています
薬剤の入っている箱やPTPシートに低視力状態でも一般的な書体よりも読み取りやすい「つたわるフォント」を採用しています。この「つたわるフォント」とは、博報堂と株式会社タイプバンクと慶応義塾大学で共同開発したフォントで視力に障害のある人や高齢者にも、しっかり情報を提供することを目的として開発されたユニバーサルデザイン(文化や国籍、性別、年齢、障害、能力、等々にとらわれず、どのような人でも公平に利用できる製品の設計)のフォントです。「つたわるフォント」は2009年9月から発売が開始され今では数多くの企業が採用しています。

(3) 薬剤の箱には規格の選択ミスを防ぐ工夫
薬剤の入った箱に更に上の規格がある場合、規格表示数の箇所に「▲」マークを表示、規格表示数よりも下の規格がある場合は「▼」のマークを表示、容量の規格が1種類しかない場合は「▲▼」というマークを表示することで薬剤の規格選択ミスを軽減する工夫がされています。今回のフィナステリド錠の場合は規格が「0.2mg」「1mg」の2種類ありますので、以下の画像の通り「0.2mg」の場合これより上の規格があるので0.2mgと表示されている上の箇所に「▲」のマーク、「1mg」の場合これより下の規格があるので1mgと表示されている下の箇所に「▼」のマークが表示されています。

(4) PTPシートも工夫を施すことで識別性向上
ヴィアトリス製薬のフィナステリド錠は先発品のプロペシアと同様にPTPシートは1シート14錠、この14錠を1錠ずつ切り離しても1錠ずつに薬品名と規格容量が識別することができるように印刷しています。以下の画像の通り薬剤そのものにも識別コードの刻印がされているのも特徴の一つです。

(5) 改ざん及び偽造防止のために箱にマイクロ文字を印字
薬剤の入った箱の一部に復元及びコピーができないように、微小の文字が「VIATRISVIATRISVIATRISVIATRIS」と印字されている。以下の画像の通り改ざん及び偽造を防止に対しても工夫が施されていることがおわかりいただけるかと思います。

生物学的同等性試験
フィナステリド錠1mg「VTRS」と標準製剤をクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(フィナステリドとして1mg)、健康成人男子24名に絶食時単回経口投与して血漿中フィナステリド濃度を測定し、得られた薬物動態パラメーター(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。つまり体内に入る薬物の速度と量が先発品のプロペシアと同等であるということが確認されたとういことです。
クロスオーバー法について、もう少し詳しく説明します。健康成人男子24名をAグループ12名、Bグループ12名にわける。Aグループには、まずフィナステリド「VTRS」を服用させ血漿中濃度等を測定、薬の成分が体から抜けたら次に標準製剤(プロペシア)を服用させて同じように血漿中濃度等を測定。BグループはAグループの逆で先に標準製剤(プロペシア)を服用、次にフィナステリド「ファイザー」を服用させ、それぞれ血漿中濃度等を測定する試験を行ったということです。交差試験、交互試験とも呼ばれている試験方法です。
| 判定パラメータ | 参考パラメータ | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| AUC8(ng・hr/mL) | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | T1/2(hr) | ||
| 製剤名 | フィナステリド錠1mg「VTRS」 | 57.13±14.28 | 8.90±1.93 | 2.06±0.84 | 4.32±1.10 |
| 標準製剤(錠剤、プロペシア1mg) | 50.15±11.18 | 8.36±1.78 | 1.92±0.92 | 4.14±1.05 | |
- AUCとは血中濃度曲線下面積と言い、縦軸の血中濃度と横軸の時間で表示された曲線に覆われた面積のこと。
- Cmaxとは最高血中濃度
- Tmaxとは最高血中濃度に到達するまでの時間のこと。
- T1/2とは血中濃度がある量から半分に消失するまでの時間のこと。

服用における注意点
基本的なことは先発品のプロペシアと全く同じです。既にプロペシアを服用している人はおさらい程度に目を通しておいて下さい。
- 毎日1日1錠服用するお薬です。食前食後、朝晩いつ飲んでもよいのですが、なるべく24時間周期で服用するのが望ましいです。
- 未成年は服用できません。20歳未満の安全性が確立されていないので服用できるのは20歳以上です
- 円形脱毛症には効果がありません。あくまで男性型脱毛症(AGA)のみの適用です。
- 女性は服用しないで下さい。妊娠している女性が服用した場合、胎児の生殖器の発育に影響を及ぼす恐れがあります。(男性が服用して、その後性行為した場合の母子共には問題ありません)
- 併用禁忌薬(一緒に飲んではいけない薬)はありません。
- 先発品であるプロペシアと同様に効果発現は早い人で3ヶ月、一般的には効果発現は6ヶ月以上かかります。
- 服用中はPSAの値が本来の半分になるので、前立腺がんの検査を受ける際は必ず担当医にフィナステリド錠を服用していることを申し出て下さい。
- 毎日の服用を続けたことで効果が感じられても服用を止めると効果がなくなり症状は進行します。
- 副作用で勃起不全があることを心配される人が多いですが実際には1%未満という極めてすくない発現率ですのでご安心下さい。
- 割って飲むことは禁止です。割った際に空気中に薬剤の成分が空気中に飛散し、それが女性の体内に吸収されることがあるからです。
フィナステリド錠1mg「VTRS」の使用期限
以下の画像は2025年3月14日現在の当院にあるフィナステリド錠1mg「VTRS」の使用期限は28錠PTPシートが2025年12月まで、90錠ボトル入りが2025年10月までのものですので、現状では1年分の処方ができかねる状況です。これはメーカーの方で古い在庫が余っているため注文しても新しいロットが納品されない状況が続いているためです。

「使用期限の確認方法」について説明させていただきます。使用期限は上記の画像の通り包装箱の側面にしか明記されておりません。中身を取り出して処方を受けた場合、PTPシートには使用期限の記載がないため処方を受けた際に確認するしか方法がありませんので処方の際に聞いておくことをお勧め致します。当院では7院院全医院の受付に、下の画像のように使用期限表を掲示しておりますので、こちらをご確認下さい。

以下の表はヴィアトリス製薬のホームページに掲載されているフィナステリド錠「VTRS」の製品情報です。見ての通り使用期限は3年とあります。あくまで製造した日から3年ですので各医療機関に納品されるのは、メーカー在庫の古いものから出荷されるので実際には使用期限が3年というのは存在せず、製造から数ヶ月~数年程度経過しています。そう考えると、使用期限は処方から約1年~2年くらいであるとお考え下さい。尚、使用期限は箱には明記されておりますがPTPシートには記載はありませんので、処方された際に病院及び調剤薬局に聞いておくことをお勧めいたします。
| 先発名 | プロペシア |
| 薬効 | 5a-還元酵素Ⅱ型阻害薬 男性型脱毛症用薬 |
| 一般名 | フィナステリド |
| 規制区分 | 劇薬処方せん医薬品※注意 – 医師等の処方せんにより使用すること |
| 性状 | 錠 0.2mg:赤橙色フィルムコーティング錠 |
| 錠 1mg:うすい赤色フィルムコーティング錠 | |
| 貯法 | 室温保存 |
| 使用期限 | 3年 |
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当院の治療方法
浜松町第一クリニックでは、患者様に問診を実施し、厚生労働省に認可されたAGA治療薬を処方しております。AGAは早い人で10代後半から始まることがあり、30代・40代に発症率が高まり、進行していきます。そのAGAの進行を抑えたり改善できる治療法はあるものの、完治というより長期的なコントロールが必要なものです。フィナステリドやデュタステリドの内服薬、ミノキシジル外用薬で進行を抑制することはできますので、まずは当院にご相談(来院またはオンライン)ください。
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フィナステリド、デュタステリドの有効性は非常に高いうえ、副作用が少ないことからも治療の第一選択です。またミノキシジルの外用薬も効果が証明されており、上記の内服薬と併用することも推奨しています。
AGA治療薬は一般用医薬品の第一類医薬品に分類されるため、AGAの専門治療を行っている当院や医療機関にご相談ください。当院では外用薬としてミノキシジル5%等を取り扱っております。
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